仕事が正式に決まるまでとりあえず働こうかと思い、この年末に見学に行った病院がありました。
かなり感じのよいステキな看護部長さんで、診療所か病棟か希望に合わせて配置してくれるとの好条件。もちろん給料も医者や弁護士のような高給の仕事以外の人から見たら破格の待遇。
しかし…
悩みました。初めは仕事が正式に決まるまでと軽い気持ちでしたが、看護はチームだし、患者さん相手の責任があるし、やはり安直に始めては返って患者さんと病院に迷惑だと思い(責任感が出てきっと辞めると言い出せないことになるのが目に浮かぶ)、年明けに「やはり考え直したい」旨を伝えてお断りをしました。
派遣会社を通じてのやりとりだったので、これで終わった、とスッキリしていた所…。
なななんと、看護部長さんから直々の手紙が郵便受けに届いておりました。
真心こもった就職のお誘い。しかも働き方もかなり融通してくれるような内容。
一体どうしたらいいんだ…。
もう病院勤務のナースに戻る道は(そもそも向いてないと感じているのだから)考えまいと、病院を断った際に一度踏ん切りをつけ、ようやく本日別の職探しで人材バンクの面談に行ってきたばかり。
やっと選択肢が狭まって、そろそろ腹を括らなくては、と前向きに考え始めていた矢先。
看護部長は「一度お電話を下さい」と結語してペンを置いておられる。
…どうしたらいいんだ。
本心は一度断ったのだから断りたい。
だけどこのような偉い方が真心を以て言われると、態度に困る。
申し訳なさや有り難さが、自分の低いモチベーションをマスクして、働きたい気持ちが湧いたと錯覚に陥りそうになるから。
以前これで仕事選びを完全に失敗したのを思い出します。
大学のとある領域を取り仕切っている偉い先生から、直々にお誘いをいただいたのです。
確かこれも一度お断りをし、その後メールと電話でお願いされて就職になだれ込んでしまった悪例。
自分には大役すぎるし、まだ遊びたい(休職宣言してフリーターをしていた頃)ので今は就職したくない。この強い思いが、いつの間にか偉い方の押しの一手に押し切られ、信じられない早さで就職の意志に転じてしまったのです。
結果的に自分がかつて望んでもいないし想像すらしていなかった'教職'についてしまい、教えることの不向きさと服装の地味さと面白くなく広がりのない職員の世界に本気で苦しむことになりました。
私は判断力が未熟でした。振り返ってみて、本当に未熟さゆえの浅はかさを思い知ります。自分が本気でしたい仕事なのかどうかをあまり熟考しないまま、苦しい日々をヘラヘラと受け入れてしまいました。そこで得た経験は代え難いものではありますが、あの選択は人生の失敗としか言いようがないです。
甘言に安易に乗ると破滅を招く。
その教訓を得たくせに、またどう失礼のないようにお断りするか、果たして断りきれるのか、断ることが本当に人生において正しい選択なのか…、またあの当時のように悩ましい状況に陥ってしまっています。思いもよらない郵便物を前に。
悩ましい今をタロットはズバリ指摘してきました。
あまりに的確だったので、記録として掲載。
とにかく一生懸命に働け、とタロット結果はやや投げやりなメッセージです。
このご時世、悩むのも許されないのが現実なのか?
…疲れた。